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ここまでやるか、匠ニュースレター

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匠ニュースレター「噂のIKEAに行ってきました!」前編(全4回のその1)

 

 そこで、新規出店戦略を立案する視点で、TakumiMapにIKEA店舗を中心とした、車1時間で来場できる範囲と駐車場に止まっている車のナンバープレートから「どのあたりから来店されているか」の商圏調査をしてみましょう。 これにはTakumiMapに搭載されている「到達圏ポリゴン」機能を利用します。車だけでなく、徒歩や電車利用などの商圏調査も可能です。
 では実際に、IKEA新三郷と港北2店舗の駐車場にパーキングしてあった台数を、3月のとある土曜日(午後1時~4時)に調査した結果を見てみましょう。

 IKEA新三郷駐車場の803台中、ナンバープレートの多い順は、1.大宮、2.春日部 3.所沢、4.足立、練馬の順でした(図5)。車種はRV、セダン、軽自動車となっており(図6)、ファミリー層に支持される車種での来店が多かったです。
IKEA港北では491台中ナンバープレートの多いエリアは1.横浜、2.品川、3.多摩、4.相模、川崎、湘南の順でした(図7)。車種はセダン、外車、RVの順番(図8)で、裕福な消費者イメージの高級車が多いようです。車の色は両店舗ともに、1位がシルバー系、2位が新三郷では黒、港北店では白、そして3位は新三郷では白、港北では黒でした。

次にナンバープレート調査結果を地図上で俯瞰してみましょう。

 

■ ナンバープレート調査結果を地図上にプロットして商圏を調べる

 地名は自動車登録事務所の場所を示します。車所有者のエリアを特定するには陸運局が独自にもっている陸自コードをもとに判断をするのですが、ナンバープレート名の調査では、どの方面(ベクトル)からお客様がいらしているのかを判別します。
 新三郷ナンバープレート調査結果を地図上にプロットした結果が図9です。
 地図上にある赤い枠はIKEA新三郷(赤旗)を中心に自動車1時間以内で来店できる範囲です。地図上に表示されている「柏18」は柏ナンバーが18台来店した意味です。意外にも、来店者は熊谷と水戸方面から来ていることが判明しました。2時間以上はかかる地域です。

 

 

 

 

 

 

 IKEA港北には北海道を除く日本全国のナンバープレート名がありました(図10)。横浜市への転勤族が登録プレートを変えていないことも考えられますが、横浜市という地名が引き寄せる魅力なのでしょうか?
 では実際の商圏はどうか地図で確認すると、横浜、品川、多摩、相模、川崎、湘南が自動車1時間以内(青枠)の近辺にあり、車両台数の8割近くを占めることが分かりました(図11)。
 また、新三郷のように、車2時間かかるところから数十台を超える台数が無いことから、IKEA港北の商圏は実質、車1時間以内と想定されます。
 IKEA新三郷には車2時間以上かけて、まるで日帰り温泉旅行に来るかのように、はるばる遠方から来店しています。逆にIKEA港北に車1時間以内の範囲の来店が多く目立ちます。但し、全国のナンバープレート名は全体の約15%にあたる70台もあり、ドライブや横浜の観光のついでに立ち寄ったのかもしれません。
 同じ調査員数で調査できた台数が、803台(新三郷)対409台(港北)と車で来店する商圏範囲の違いを垣間見た気がします。

 


■ 2時間以上かけて人が集まるIKEAは、もはや家具屋ではない!?

 IKEA店舗内の特徴はその建物の大きさ・天井の高さ、たくさんの家具の提案に出会えること、そして、家具の購入以外でも楽しめることです。初めて訪れると、その店舗施設の斬新さに驚きます。これは家具店なのか、アミューズメント施設なのか分からなくなります。フードコートも非常に広く、無料の可愛い託児施設があることも素晴らしいです。
 おそらく「正しいショップコンセプト」が設定されているのではと思います。視察調査で見たIKEAのターゲットは30歳代、40歳代のようです。この主要顧客の方にじっくり商品を見て吟味していただくには、どうすればよいのかを徹底的に分析しているようです。お客様の住生活を満足させる手伝いをするために、「コストを掛けてでも購入していただける空間」にするという意識が伝わってきます。その代表的なものが、託児施設「スモーランド」です。ショッピングセンターにも、託児系アミューズメント施設は見受けられますが、多くの場合は有料です。IKEAは綺麗な施設の設置、スタッフの配置、1時間無料を実行しています。いったい幾ら、この非営業的コーナーに経費を費やしているのでしょうか。ちなみに、スモーランドとは、創業者が生まれ育った街の名前であるそうです。ここに創業者の夢と優しさがこもっていることが伝わってきます。
 また、2階の展示コーナーでは、多くの種類の「提案・テーマ」が設定してあります。歩くうちにいろいろ体験できます。こどもを大切にする、多様な施設がある、テーマ展示がいくつもある、買わなくてもいい、ついまたリピートして来てしまう。このような体験を一言で表すと、これはまさに「家具のディズニーランド」だと言えます。
 家具屋に託児施設を設置して、安価でお腹がみたせて、しかも北欧気分にさせてしまうIKEA。今までにないコンセプトの家具屋、IKEAは日本の家具市場と消費者にどんな影響を与えていくのでしょうか?

 次号では、日本の家具需要の移り変わりと消費者意識の変化を垣間見ながらその売上規模何度も来店したくなる魅力を詳しく調査してみましょう。

 

3ページ目(2/4号)に進みます

 

 


 

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